情報の移り変わりや変化が激しい昨今においてOJTを越えた学習が求められます。
そこでリスキリングという学習を行うことで、変化を先読みした学習を行うことができます。
今回は営業のリスキリングについて解説、変化がもっともあるポジションにてどのようにリスキリングを行えばいいのかについて紹介させていただきます。
営業育成を行う際にやってはいけないことを頭に入れつつ、育成を行うことも必要です。営業準備ナビでは、営業育成の際のNG行為をまとめた記事もございます。ぜひご活用ください。
営業で新人育成する時にこれはNG!やってはいけないこと5選!指導方法を工夫して新人を即戦力化
リスキリングとは
リスキリング(reskilling)とは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、新しい知識やスキルを学ぶことを言います.
リスキリングは簡単にいうと「学び直し」ということですが、昨今ではおもにDXや第4次産業革命など、社会の急速な変化に対応するための知識やスキルの再教育を指すことがほとんどです。ですが、欧米では有名企業が先行して早期から取り組んでいましたが、近年になって日本でも導入に意欲的な企業が増えてきました。
その中で、営業のリスキリング、営業職へのリスキリングということも、重要になってきています。
リスキリング以外にも営業研修の方法はたくさんありますが、全体に共通したポイントは存在します。そのようなポイントについてまとめた記事もございます。ぜひご活用ください。
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営業のリスキリングの重要性
営業のリスキリングが企業や組織にもたらす効果はさまざまですが、ここでは大きく5つのメリットを解説します。
「余剰人員の防止につながる」
求められるスキルの習得に取り組む社員を支援し、組織内での異動による最適な人員配置を実現することによって、余剰人員の発生を防ぐことができ、人件費の生産性を高めることにつながります。
「業務効率化と生産性向上が期待できる」
習得したスキルや知識は、営業活動の顧客理解に活かすことも可能です。
特にDXの推進によって業務の自動化や工数の削減が可能になると、ルーティン業務の負荷が大幅に軽減され、コア業務や新しい業務により多くの時間を割くことができるため、生産性の向上にもつながります。
DXを中心とした営業組織の強化のポイントについての記事はこちら
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「新しいアイデアが生まれる」
既存社員が新たなスキルと知識を身に付ければ、今までにないアイデアが社内から生まれやすくなります。
また、お客様との関わりが深い営業社員がニーズを獲得し、アイデアを活用して新たな製品・サービス・事業として成果を出せれば、売上の拡大も期待できます。
社内に新風を吹き込む意味でも、リスキリングに取り組む価値は大きいといえるでしょう。
「企業文化の継承に寄与する」
リスキリングによって既存の人材を活かすことができれば、新たな人材と入れ替える必要がなくなります。
つまり、今まで築き上げてきた企業文化や社風をそのまま受け継ぐ形で、自社の強みや優位性を活かした戦略を立案することが可能になります。
「採用コストの削減につながる」
新たなスキルや知識を持つ人材を採用すると、採用面だけでなく育成にもコストがかかります。
一方で、リスキリングを活用して既存の人材をフルに戦力化できれば、新たな雇用を創出できる事業分野へのスムーズな異動も可能になり、採用コストの削減につながります。
営業のOJTとリスキリングの違い
営業活動のOJTには社内の業務を通じて今後の業務に生かしてもらうことが一般的です。
もう一方の営業研修の方法であるOJTのコツについてはこちら!
営業OJTを効果的に行うための5つのポイント!メリットデメリットを理解して新人営業を戦力化しよう!
これに対して、リスキリングは社内では「今はない仕事」「今できる人がない仕事」のために新たなスキルを獲得することです。
そのため、リスキリングを始めるにあたり求められる点は、これからのデジタル改革に対して自社で必要となるスキルを洗いだし、社員が持っているスキルとのギャップを認識したうえでリスキリングを行いましょう。
営業のリスキリング導入ステップ
次に、リスキリングを実際に導入する際には、どのようなステップで臨めばいいのかをまとめてみました。
リスキリングの目的・対象を明確化する
まずはリスキリングに取り組む目的、意義、対象となる社員・組織を明確にします。
それによって目指すべきゴールが明らかになり、当事者である社員の納得感が得やすくなります。
リスキリングのメリットを具体的に個人レベルで落とし込み、各自が価値を生み続ける人材になるために何が必要かを明確にすることも重要です。
それによって個人としても成長・変化することへのモチベーションが上がり、組織内で新たなスキルや知識を学ぼうとする文化が浸透します。
スキルのギャップを可視化する
リスキリングを実行するにあたっては、社員が現在保有しているスキルと今後必要となるスキルを把握し、ギャップがどこにどの程度あるのかを明確にしなければなりません。
そのため、スキルマップの活用等によって社員のスキルの現状を可視化したうえで、1 on 1ミーティングやキャリア面談等を通じて不足スキルのフィードバックを実施。
必要なリスキリングを提示して「何を学ぶべきか」を理解させると同時に、納得感と前向きな姿勢を形成します。
教育プログラムとコンテンツを決める
リスキリングの方法には、研修、オンライン講座、社会人大学、eラーニングなどさまざまな種類があります。
社員に習得させたいスキルに合わせて、必要な育成プログラムとコンテンツを幅広く整えておくことも一つですし、短い時間軸のなかで進める必要があれば会社側で選定して一気に進めるやり方もあります。
習得したスキル・知識を実践で活用させる
営業のリスキリングは、学習プログラムを提供し受講させれば完了というわけではありません。
リスキリングによって習得した新しいスキルや知識を「宝の持ち腐れ」にさせず、実践で活用できるように導くまでがリスキリングのあるべき姿です。
また実践の結果に対するフィードバックの機会を設け、リスキリングの効果を検証することで、個人のさらなるスキルアップとコンテンツの改善につなげることも大切です。
適切な営業の評価をすることは難しい一方で、社員のモチベーションや成果にも重大な影響を与えます。営業準備ナビでは、営業評価についても紹介していますのでぜひご活用ください。
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営業でリスキリングを実践する際のポイント
営業活動にリスキリングを実践するうえでのポイントもいくつかあります。
リスキリングは継続して行なうことが大切ですので、社員がリスキリングに取り組みたくなるような仕組みを作ることがカギになります。
「社内の理解を促し協力体制を整える」
DX推進によって業務の効率化、顧客価値向上、新製品・サービスの提供、ビジネスモデルの転換を図る企業では、モノづくり、顧客接点、研究開発、バックオフィス等あらゆる業務プロセスが大きく変わることになります。
そこで、社内に向けて「なぜリスキリングが必要なのか」をロジックと情熱を持って説明し、協力体制を整え、受講者が取り組みやすい環境・制度を構築することが実践に向けてのポイントになります。
「モチベーションを高める仕組みを作る」
リスキリングの対象となる人は、現在または今後社内で必要とされるスキルが不足している状態でもあります。
そのため適切なフィードバックを行ない、学ぶことへのやる気を高める必要があります。
また、学習はしっかりと継続することで効果が出ます。
モチベーションを高める、継続する、どちらの意味でも、仲間を集めて取り組ませる、成長を体感させる、スキル習得に対する何らかのインセンティブを用意する等、モチベーション維持のための仕組みも重要です。
一方で正しい評価をするということもモチベーションに欠かせませんが、人を評価することは難しいものです。そこで、モチベーションを高めるのに欠かせない正しい評価の方法についてのコツをこちらの記事でご紹介しています。
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「営業のリスキリングに必要なコンテンツを選ぶ」
営業の課題解決に直結したコンテンツ選びが重要となるため、内製化だけにこだわることなく、外部のコンテンツやリソース、プラットフォームを活用するなど柔軟に検討することが大切です。
まとめ
今回は営業におけるリスキリングについて紹介させていただきました。
営業活動ではお客様毎に業種が変わったり、製品の特徴が大きく異なることが多々あります。
そのため、学習は身近に感じますが、リスキリングは未知顧客に対して学習することが大切であるため、自社製品を理解することで未知顧客のアプローチ学習が可能になると思います。
とはいっても学習は一朝一夕で行えるものではなく、気にする必要のある項目、準備、時間を作るなどかなりの労力が必要です。
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