コールセンターの問題を抱えていても改善する方法が分からなければ、コールセンターの問題を明らかにすることも、改善することもできません。
そのため、今回はコールセンターの業務改善方法について解説をさせていただきます。
コールセンター業務のメリットとデメリットについての記事はこちら
Contents
コールセンター業務の課題
つながりにくい
オペレーターの人数が足りず、顧客からの問い合わせに対応しきれないことがあります。
しかし、オペレーターを増やすと人件費が増大するため、オペレーター数と人件費のバランスを考える必要があります。
離職率が高い
ストレスフルな業務であることや、努力が評価されづらいことなどを理由に離職するオペレーターが少なくありません。
そのため、人材の流出が激しく、ノウハウの蓄積が難しいです。
質の管理が難しい
人間である以上、オペレーターによって対応品質に差が生じてしまいます。
加えて、離職率が高いため優秀なオペレーターが育ちにくいのも問題です。
コールセンター業務の改善ポイント
コールセンター業務は様々ありますが、各ポイントに分けることで改善箇所も明らかになります。
そのため、各ポイントに分けて解説させていただきます。
応答率
応答率とは「電話のつながりやすさ」を表す指標で、入電した件数のうち、実際にオペレーターが何件対応出来たのかを計測することで算出できます。
応答率が高い場合は、総コール数に対して対応できた件数が多いことを示し、低い場合は総コール数に対して対応できた件数が少ないことを示します。
つまり、応答率が高いほど、顧客応対のチャンスを掴んでいることを意味します。
対応品質
対応品質は、顧客満足度に最も影響を与える重要な業務改善ポイントです。
対応品質が悪ければクレームが増えて余計な業務が増えますし、成約率も落ちるという悪循環を生み出します。
そのため、コールセンターの利益を上げていきたいのであれば、一番に対応品質の向上を検討しなければいけません。
ですが、コールセンターにおいてオペレーターの品質を維持することは容易なことではありません。
なるべく品質を安定させる方法をシステム化し、オペレーターの質を底上げすることが求められます。
対応の質を上げるのに欠かせないCTIシステムのお勧め10選についてはこちら
オペレーターの対応時間
オペレーターの対応時間とは、顧客1件の対応に対して、どのくらいの時間を使ったかを示す時間のことを指します。
主に平均処理時間を算出するために利用され、「対応時間の平均+後処理時間の平均」で計算されます。
また、コールセンターでは、平均処理時間を減らして業務効率化を進めるところが多く、対応時間と後処理時間のどちらに時間がかかっているのかを分析して業務改善を行います。
対応時間がかかっている場合は、質問に対する返答や説明が適切かどうかなどに注目しながら改善点を見つけます。
そのうえで、後処理時間に時間がかかっている場合は、システムの導入によって業務の効率化を図るなどします。
離職率
離職率が高いと、その分だけ新しい人材を再度確保する必要があります。
その結果、オペレーターとしてのスキルが未熟な人材ばかりが増えて、コールセンター全体の品質がなかなか向上しないという悪循環が発生します。
そのため、少しでも離職率を低くするために、ストレスフルな環境を作るように教育環境を改善したり、オペレーター個々人の能力に合わせてノルマ設定するようなシステムを作ることが求められます。
コールセンター業務改善する手順
課題の発見
課題の洗い出しは、改善作業の方向性を明確にするだけでなく、改善作業に携わる全ての人の作業を進めやすくする目的も兼ねています。
課題を洗い出す時は複数人(できれば立場の違う人も含めて)で出し合うことで、さまざまな課題を見つけることが可能です。
課題を洗い出したら、原因の追求まで行いましょう。「後処理時間が長い」という課題が出たとして、「なぜ後処理時間が長くなるのか?」という疑問を投げかけることで、想定される原因を見つけ出すことができます。
原因まで洗い出すことができれば、課題を改善するための行動案が明確化されます。
目標設定
課題の洗い出しと原因の深掘りが完了したら、それらを改善するための目標を設定します。
目標を設定する際は、なるべく定量的な目標設定をするように心がけましょう。
例えば、「平均通話時間」「平均後処理時間」「平均処理時間」など様々な点で定量的に評価できるようにしましょう。
運用体制の見直し
設定した目標に対して、現在の運用体制が適切かどうか見直しましょう。
例えば運用体制の見直し例には「トークスクリプトの内容」「運用マニュアルの内容」「オペレーターの適正人数」など見直す運用体制は様々です。
目標設定によって見直す部分は変わってきますが、最終的には上記で挙げた全ての運用体制を少しずつ改善することで、コールセンター全体の業務改善を進めていくことになります。
研修内容を見直せば必然的にトークスクリプトの内容も変わってきますし、社員の業務負担状況を見直せば適正人数を変更することにもなってくるでしょう。
PDCAサイクル
改善作業を行ううえで、PDCAを回すことは必要不可欠です。
PDCAとは「Plan(計画)・Do(実行)・Check(評価)・Action(改善)」を循環させることで、改善作業を積み重ねていくことを指します。
PDCAは、何度も改善作業を行うことで細かな課題を解決できるだけでなく、時代のニーズやトレンドに合わせた業務改善を実施できる特徴があります。
そのため、PDCAは多くの企業から半永久的に運用され続けるべき改善運用方法として取り入れられています。
まとめ
今回はコールセンターの業務改善について解説させていただきました。
コールセンターには色々の定量評価指標を持って現状分析することができます。
そのため、現状分析を行い、課題を発見し、どの課題についてアプローチするか決めることで着実に改善をすることができます。
そのため、優先順位を持ってアプローチしましょう。
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