「商談をして、受注になりそうだと思っていたのに受注できなかった」
そのような経験は一度くらいはみなさんありませんか?
また、同僚や後輩の営業をみて、「受注が難しそうな案件にやたら時間をかけて、結局達成していない」ということもあったとき受注確度が高いところにもっと当たった方がいいことを伝えても、「受注確度が高いお客さんの説明がうまくできない」ことはありませんか?
営業の時間は限られています。その中で成果を出すためには、お客様の受注確度を高めて、受注確度が高い案件に注力することが、大事になってきます。
そのために、受注確度の見極め方、高め方から考えていきましょう。
Contents
受注確度とは
受注確度とは、見込み客が自社の商品・サービスを購入する可能性を表した割合のことを言います。
営業している見込み客が受注に至る可能性が高い場合は「確度が高い」、逆に受注に至る可能性が低い場合は「確度が低い」などど言われます。
受注確度には、どの業界・企業にも統一した基準はありません。そのため、営業組織や営業担当者ごとに判断基準がバラバラであることも多くあります。
営業組織の共有認識として、ある程度基準を統一して営業担当者毎で共有しておくことが欠かせません。
受注確度を意識する=受注率を高める鍵になることがなぜ大切か
受注確度を意識することが大切な理由を2つ紹介させていただきます。
①受注確度の高い見込み客に注力することができる
営業か都度における時間感覚は大切です。
月内の限られた勤務時間の中で、売り上げ目標を達成しなければなりません。
そのため、受注確度の低い顧客にばかりアプローチしていると、売り上げ目標の達成するのが難しくなってしまいます。
そこで、受注確度を明確にすることで「どの見込み客にアプローチするのが効果的なのか」判断することができます。
②受注確度の高さに合わせた営業活動が可能になる
受注確度を意識すると、顧客ごとの受注確度に合わせた営業活動を行えます。
受注確度が比較的低い顧客には、DMやメールなどを活用して時間的コストを削減したアプローチが有効です。
一方で、受注確度が高い見込み客には一般的な情報に加え、さらに詳細情報を伝える必要があります。
そのため、電話や商談を通して、見込み客に合わせた事例や情報を共有することが効果的です。
新規顧客営業に欠かせないトークスクリプトについての記事はこちら
新規顧客開拓営業とトークスクリプト?事前準備と顧客に合わせたスクリプトで成功率UP
受注確度の見極め方
続いて受注確度を見極める際のポイントについて解説します。
受注確度の判断基準の要素
受注確度を判断する際に活用できる基準には、いくつかの要素があります。
判断基準が営業部署の間で統一がされていなければ、正確な売上予測や営業戦略を立てることができません。
それぞれの営業担当に任せた判断をするのではなく、チーム内で基準を統一しておきましょう。
一般的に営業活動の判断基準において、「BANT条件」を利用されています。
BANT条件とは「Budget(予算)」「Authority(決裁者)」「Needs(必要性)」「Timeframe(導入時期)」の頭文字を取った、営業活動における成約に至るための判断基準です。
BANT条件についての詳しい解説はこちら
→BANT条件とは?法人営業がヒアリングする基本項目を解説!
受注確度の高い順にABCランクでグルーピングする
BANT条件や過去の受注済み顧客情報をもとにした判断基準から、現在抱えている見込み客をABCランクでグルーピングしていきましょう。
例として、ABCランクをBANT条件に基づいて設定することができます。
- A:BANT条件のうち3つ以上の条件を満たしており,最も受注に近い見込み客層
- B:BANT条件のうち2つ以上の条件を満たしているが,何かが決め手に欠けている客層
- C:BANT条件のうち1つのみ条件を満たしており,受注に至るまでに様々な課題を抱えている見込み客層
このようにBANT条件を活用し、客層をグルーピングすることで、アプローチをどのようにするのが効果的なのか判断することができます。
また、今回は3段階でグルーピングをしましたが、企業によってはランクを細分化することで、より有効に活用できるかもしれません。
営業活動のスタイルに合わせて柔軟に設定していきましょう。
受注確度を高めるためには
受注確度を高めるための方法として、一般的な例を2つ紹介させていただきます。
①基準を設けること
受注確度を高めるためにはまず客層に対して基準を設けることで、見込み客のランクに分けたアプローチにて効果的な営業活動を行うことができます。
優先度が高い顧客に対してのアプローチは積極的に行うことで顧客のニーズを適切に汲み取り、成約に結び付けていきましょう。
優先度が低い顧客に対しては、直ぐに成約を獲得することは難しいため、営業リソースはあまり割くべきではありません。
このような見込み顧客は育成していく必要があるため、マーケティング部門ト協力して育成を行っていきましょう。
②基準を確認するトークを整理しておくこと
見込み顧客のランク分け基準を例に上げさせていただきました。
そして、見込み顧客のランク分け基準を確認するトークを整理することで、各ランクに合わせた提案を行うことで成約してもらいやすくなります。
ですが、BANT条件について頭ごなしにただ商談を重ねるのではなく、ヒアリング重視で顧客と向き合い、信頼性を築いていくことが大切です。
ヒアリングする際に重要なヒアリングシートについての記事はこちら
→営業ヒアリングシートとは?方法、入れるべき項目、作成のポイントを解説!
まとめ
今回の記事は受注確度の高め方や判断基準などについて紹介させていただきました。
受注確度の基準を決めて活動していれば、成約の確率が高いお客様に時間を使いすぎてしまったり、成約の確率がほとんどないお客様に必要以上に時間をかけてしまうというコストを削減することができます。
また、企業ごとに判断基準を営業部門で分析し、設定することで部門全体で統一していきましょう。
一方で基準を作成しても判断材料を商談の中で獲得することができなければ意味がありません。営業準備ナビでは、受注確度の基準を確認するトークを営業組織全体で平準化できるトークスクリプトの無料のテンプレートを紹介しております。ぜひご活用ください。
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- なかなか商談になってから契約まで進められない方
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