企業の購買意思決定プロセスはBtoCの購買意思決定プロセスと異なり、様々なプロセスを経て受注に至ります。
一般的に営業活動の表面に出てくるのは、評価や商談といった対外的な意見にすぎません。
そこで、評価や商談に至るまでのプロセスを理解することで、顧客に則した営業活動が可能になります。
そのため、今回は企業の購買意思決定について営業をベースに解説させていただきます。
Contents
購買意思決定プロセスとは
購買意思決定プロセスとは、消費者も惜しくは企業がある製品・サービスを購入するまでに通る意思決定プロセスのことを指します。
営業活動フェーズの各段階に存在するDMU(意思決定者)の見極め方についてはこちら
意思決定プロセスを用いると、消費者の状態に応じたプロモーション戦略やマーケティング戦略を取ることが可能になります。また、間違った戦略を取っていた場合でも適宜改善していくこともできるメリットがあります。
購買意思決定プロセスの5つ
先ほど購買意思決定プロセスについて簡単に解説させていただきました。
ですが、このプロセスにはパターンによっていくつかのプロセスに解体することができます。
5つのプロセスに分けて順番に解説させていただきます。
問題認識
消費者はまず自分自身の抱えている問題やニーズを認識するところから始めます。
人は誰しも様々な欲求を抱えて生きており、それらの欲求の中でも、自分自身でまだ気づいていないニーズのことを潜在ニーズと呼びます。
この潜在ニーズに何かのきっかけで気づいた時点で、その潜在ニーズは顕在ニーズへと変化します。
そのため,このプロセスを問題認識と呼んでいるのです。
情報探索
問題が認識されれば、続いてはその問題の解決方法を中心として、様々な情報の収集を始めることになります。
どれだけ情報探索に時間を割くかは、製品やサービスに対する関与度によって変わってきます。
関与度とは、簡単に言えばその製品やサービスに対するこだわり具合のことです。
車や高級時計などを購入する場合と日用品を購入する場合を考えてみてください。
前者であればかなりの時間をかけて情報を収集した上で購入することになり、後者は特に何も考えずに購入に至るケースが多いでしょう。
この情報探索では、WEBや書籍などによる情報収集だけでなく、友人や同僚、SNSで繋がりのあるユーザーといった準拠集団から得られる口コミの参照も含めて行われます。
代替品評価
情報探索によって、問題の解決方法にて製品やサービスに目途がつくと、続いてのプロセスである代替品評価に移ります。
この代替品評価では、問題認識プロセスで見出された問題に対してアプローチを行うことができる製品を比較することが目的です。
消費者が問題解決における評価が「予算」「サイズ」「性能」などのどの点を重視するかによって消費者行動が変わり、条件にあった製品やサービスが次のプロセスへと移ります。
購買決定
消費者は代替品評価のプロセスで、最も自分にとって適していると判断した製品・サービスの購入を決定します。
これが購買決定というプロセスです。
ただし一度購買決定をしても、以下のような要因によって購買が妨げられる可能性があります。
他人からの評価
製品・サービスを購入することで、他人からネガティブな評価をされてしまう場合、購入を中止する可能性があります。
購買までの手続きが面倒・複雑
WEB上で購入できなかったリ、購入にあたって項目の多いアンケートに答えないといけなかったリ。
購買にかかる手続きが面倒・複雑である場合、購買が妨げられる一因となります。
購買後の行動
最後に消費者はその製品・サービスの購買によって得られた価値や体験を評価します。
これが購買後の行動と呼ばれるプロセスです。
様々な製品やサービスが溢れている中では、「買ってもらったら終わり」という考え方は通用しません。
その製品・サービスで満足してもらったかという点を把握しつつ、より満足度を向上するためのオプションやサービスなどを提供することで、消費者のロイヤルティを高めることが重要なのです。
ロイヤルティが高まることで、継続的な購買や他者への紹介などが得られるため、購買後の行動まで踏まえてマーケティング施策を展開していきましょう。
購買意思決定プロセスに応じた施策がポイント
マーケティング施策にはこちらからの発信以外に購買意思決定プロセスに準じたマーケティング方法があります。
購買意思決定プロセスとして購買を行った後には、消費者が再度の購買を行ってくれる可能性だけでなく、広告宣伝を発信してくれる可能性があります。
そのため、マーケターは購買後のマーケティング施策では、顧客満足後の向上に勤めるだけでなく、顧客ロイヤリティの向上も考えなければいけません。
そこで、購買意思決定プロセスに応じたマーケティング施策を検討・展開するために、カスタマージャーニーマップまで落とし込みましょう。
カスタマージャーニーマップには、「消費者がどのような課題や悩みを持っているのか」「どういう行動をするのか」「どのように情報収集を行うのか」といったプロセスにおける必要なアプローチや施策を整理していきます。
そして購買に至った消費者を4つのステップとして、「特定」「分類」「交流」「カスタマイズ」で管理します。
その後、CRMにて顧客との接点を管理しましょう。
まとめ
今回は購買意思決定プロセスについて解説させていただきました。
このプロセスには顧客や消費者といった受注を目的とするだけでなく、顧客に広告宣伝をしてもらうことで、売り手側がマーケティング行動をせずに受注を獲得することもできます。
そのため、成約済みの顧客も育成をすることで、リード獲得のチャンスにつなげて行きましょう。
リード獲得方法比較 9選!効果的なマーケティング施策一覧についての記事はこちら
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