新規顧客営業(タイミングキャッチ型)とは

新規顧客営業の4つのタイプ(見極め型)(顧客管理型)(リサイクル型)(タイミングキャッチ型)があると、営業スタイル10パターンで紹介しましたが、今回は「新規顧客営業(タイミングキャッチ型)」について、営業体制のポイントを掘り下げて紹介したいと思います。

対象となる営業組織

どういう時に向いてるか

①商品が低価格な場合

顧客が商品を購入するにあたって検討が不要なほど価格が安い場合は、顧客がいまどうしても必要と思わなくても、あったらいいな、あったほうがいいかも、という程度でも購入をしてくれるケースがあります。

そして、この様なケースでは、リードタイムを長くして検討をしてもらうのではなく、「いま購入しませんか」というタイミングを作っていくことがポイントになります。

②瞬間的に顧客が必要となることがある場合

また、いつも欲しいわけではないのですが、例えば、常備している醤油が切れた時は醤油が必要になります。 そのような商材を扱う場合には、顧客を管理したり、見極めたりせずとも、あくまでもいつ発生するかわからないタイミング重視なので、ただひたすら数多くの顧客にタイミングを確認し続けるスタイルのケースです。

このケースでも、「そろそろ必要になってませんか?」と、タイミングを確認し続けることが必要ですが、タイミングさえあえば、すぐに購入をしてもらえます。

 

どちらのケースも、必要と思ったタイミングで、検討時間=リードタイムはさほど必要なく、購入を決めるケースです。

通常ではありえないですが、先週連絡をしたときには、「必要ない」と言われていても、 今週になったら「必要になった」と言われるケースが出てくるため、 同様の顧客かどうかにかかわらず、いかに多くのニーズ確認の顧客接点を持つか、が重要になります。

具体的なケース

  • 商品が低価格なケース
  • 瞬間的に顧客が必要となる商材のケース
  • 流行などによって興味をもっている顧客が多くなっていっているケース

営業スタイルで重視するKGI・KPI

KGI

KGIは、新規顧客営業なので、

  • 新規顧客売上
  • 新規顧客獲得数

となるはずです。

KPI

KGI=「新規顧客売上」とすると、営業フローでみるべきKPIは、

  • ニーズがあった=購入検討顧客数
  • 日々の有効接触数
  • 日々のアクション数

というあたりになると思います。 KPIなので、一つに絞ることは重要です。 しかし、それらは組織状況や事業によって、案件化数になったり、初回商談数になったり、変化するので、この営業フェーズの進捗の中で、上記3つの項目は見続けた方がいいと思います。

原則は、受注に直結する項目(この場合は、購入検討顧客数など)の方がより精緻に売上をマネジメントできるので良いと思いますが、そのKPIがうまくういかない時は、もう少し受注から遠い項目へ順にみていくことになるのが多いでしょう。

*KPIとは別ですが、商品単価が複数ある場合には、「新規顧客単価」を上記に加えてみていくことも重要です。

マネジメント ポイント

購入検討顧客数・有効接触数・総アクション数

タイミングキャッチ型の場合、市場における商材の売上規模の変動は景気やトレンドによって変化することは中長期で見ればありますが、日々の中で変化は大きくないと考えて良いでしょう。 そう考えると、他の9つの営業スタイルと比較しても異なる点として、業界の中におけるシェアを高めるのは、価格などの商品差が少なければ、営業の行動量次第となるのが特徴です。

購入検討顧客数については、「案内する商材を持っている・充足しているから、必要ない」もしくは「案内する商材は自分には必要ない・関係ない」のいずれかを確認できれば、それ以外は全て購入検討の余地がある、ということになります。実は、いかに本当に必要がない状況かどうかを確認しつづけることが、ポイントになります。

その上で、必要ないと明確でなければ、そ「そろそろ必要かも」「あってもいいかもなぁ」ということも含めて、興味を持ってもらえるチャンスです。 商品力 プラス 営業がいかに興味を持たせられるか、というコミュニケーション力で、ここからの受注率が多少変わってきます。

 

有効接触数に関しては、タイミングがほとんどですので、コントロールできない要素が多いです。 ただし、顧客によっては行動パターンが決まっていて、それを管理・活用することで接触率を高めることが多少できます。 例えば、「朝はかならず会社にいるけど、10:00を過ぎると外出して直帰してしまう」「必ず水曜は終日電話にでることができる」など

しかし、それでも急な予定が入ったり、居留守を使われたり、ということも多くあるので、一概にはいえませんね。

この居留守や、受付の方が社長に繋いでくれない、というところを、どうやって接触させてもらうか、というところについては、様々な方法があるので、ここでは詳細を割愛し、どこかで「キーパーソンへの有効接触のポイント」を別の記事で記載できればと思います。

 

総アクション数については、手段はメール、電話、訪問etcとあると思います。この中でメールについてはオートメーション化できるITツールもありますが、電話や訪問といった形で、コミュニケーションをとってリアルタイムでニーズ確認をするのは、やはり営業が行うと思います。 多くの場合は、電話でのアプローチが多いのではないでしょうか。

上記のように、有効接触数を高めるための工夫はアプローチ順序などでしていくとしても、結局はアプローチ数を多くすることが重要なので、営業はいかにアプローチを効率よく、多くやっていくかが、重要だと思います。 効率よくやるために、話す内容を事前に決めておく「トークスクリプト」や、アプローチする顧客リストの準備などが、ポイントになるでしょうか。

数のマネジメントポイント

重要なポイント

数のマネジメントにおいて、重要なポイントは アプローチ数、有効接触数、検討顧客数、といったKPIの個人毎の目標を設定して、日々マネジメントすること

 

タイミングキャッチ型は、シンプルです。

重要なのは営業の行動数。行動数であれば、営業のスキルや経験はそれほど関係がありません。

やるか、やらないか やれたか、やれなかったか

です。

それには、プロセスの行動数の目標を定め、結果を日々見て、そのKPIの達成度合いで承認をしたり、要因や修正を求めたりすることが、そのままマネジメントになります。

決めたプロセス目標を達成しているにもかかわらず、想定よりも新規顧客獲得数・売上が想定を下回るときに、その要因を検討するでよいと思います。

受注「率」を高める

タイミングキャッチ型では、他よりも、「数のマネジメント」が重要になると思います。

しかし、それでも・・・ ー アクション数からの有効接触の率が増えない ー 有効接触しても、購入検討する率が上がらない ー 購入検討している顧客からの受注率が低い といった、「率」を変えていくこともやることで、現在のリソースでの生産性はさらに高めることはできません。

経営としては売上向上もありますが、そのためにも利益向上=生産性アップが重要なポイントになります。

しかし、この営業工程における受注率を高めることは、基本的には商品の差別化 もしくは 営業のレベルアップしかありません。

タイミングキャッチ型での、営業の「率」を高めるには、下記の5つの要素がポイントだと考えています。

  • 自社サービスの価値理解
  • 顧客課題理解
  • 顧客担当者タイプ理解
  • 興味喚起シナリオ
  • 提案資料

これらの準備をしっかりすることが重要です。 おそらく、トップセールスの方は、こういうことを自然とやっているかと思います。

では、この「率」を高めるために、できていない自分は、できていないメンバーには、どの様に変わっていったらいいのか。 それは、受注したケースと失注したケースを一つ一つ振り返りながら、その違う部分を変えていこうとすることが、最も簡単にできる、重要なことだと考えます。 なにかしら、無意識にやっていた違うことがあるはずです。

自分が電話をしているときのトーク順番が違う 同じトークスクリプトでも話すリズム、切り返しの間が違う 価格ネックのところだけ受注できていなかった etc・・・

まずは、この受注ケースと失注ケースの違いを見つけることを定期的にやると良いと思います。

率 のマネジメントポイント

”率”を高めるには最後は個別化が重要

顧客は1社1社違います。 1社1社にあわせたシナリオを事前準備することが営業の重要ポイントだと思います。

 

受注と失注の差分を見つけていきながら、顧客1社1社に合わせた事前の準備で「率」を高めていけるようになることが、営業の醍醐味であるし、顧客のために、自社のためになるはずです。

これには各社の扱う商材や顧客、営業組織の状況によっても、コツがありますので、そこについてはまた別の機会にお伝えできればと思います。