合意形成の意味

合意形成とは、ステークホルダーの意見の一致を図ること。特に議論などを通じて、関係者の根底にある多様な価値を顕在化させ、意思決定において相互の意見の一致を図る過程のことをいう。コンセンサスともいう。特に国民全体の合意形成をはかることをナショナル・コンセンサス、合意形成を図る過程のことを合意形成過程ともいう。(引用:ウィキペディア)

ステークホルダー

ステークホルダーは、利害関係者と訳されることが多いです。

考え方としては、ステークホルダーが1名ということもあるかもしれません。

しかし、一般的には利害が相違するから合意形成をするという意味で、複数名の利害関係者がいる場合を想定します。

例:営業と顧客担当者

例:組織運営する各セクションリーダー4名

例:営業と顧客の課長、部長、社長

ステークホルダーそれぞれの主張を整理する

いかがでしょうか。

   ①一番TOPの社長が中止と行っているのだから、社長の意見のみを重視して中止にする

このように考える方も多いのではないでしょうか。

本当にそれでいいでしょうか。

もしくは、

   ②4名で決めるとするなら、社長の意見は大きいが、多数決で決めたほうが良い。中止1票、実施3名なので実施する

という考え方もあるかもしれません。

しかし、これらは、意思決定の方法の考え方であって、全員が合意する「合意形成」ではありません。

とすると、それぞれの4名の主張をすり合わせなくてはいけません。

中止か実施かの理由と、どの理由を重視するかの各ステークホルダーの価値観をテーブルの上に載せるのが必要です。

主張の理由、その根底にある価値観を顕在化する

理由を必ず聞きましょう。社長には怖くて聞けないとか、諦めて聞かないのでは本当の全員の納得、合意はできません。

「社長、なんで中止にしようとしているのですか?」・・・

そうすると、それぞれ次のような理由がありました。

  • 社長は、5周年の節目を大事にしたいが、従業員の安全には変えられないため、中止にしようか考えています。
  • 創業時から引っ張ってきた営業部長は、5周年を皆と分かち合うためにこの1ヶ月の業績を作ってたので、行きたい思いが溢れています。
  • 経理部長はキャンセルを今からした時のキャンセル料が大きな出費になるので、それならばいきたいと思っています。
  • 旅行会社の営業担当は、確定していた自分の売上がなくならないように台風のリスクが少ない工程表に修正して、社長を説得しています。

このそれぞれの主張の理由を確認することが、まず大事です。

相互の意見の一致を図る過程

それでは、この例題の4名の主張と理由がわかりましたね。

  • 「従業員の安全」
  • 「業績達成の承認」
  • 「経営コスト」
  • 「旅行会社の売上」

どの理由が重要でしょうか。

様々な考え方はあると思いますが、これらの理由や根底にある価値観をステークホルダーぞれぞれで比較していく方法で、今回は考えてみましょう。

まず、「従業員の安全」ということに対しては、お金で変えるものではないので、「経営コスト」は優先できないでしょう。

また、「業績達成の承認」であれば、どうでしょうか。

もし従業員の安全が脅かされれば、従業員を承認・称賛しても、結果取り返しのつかない悲しいことになりかねません。

それに、承認については、「旅行」に変えて社内で安全にできるパーティにしたり、日にちを変えてあらためて旅行にいくことも、できると思います。

最後に、「旅行会社の売上」ですが、本当に重要であれば、何か次の機会に旅行会社に売上がたつようにすることで、面目をたもってもらうことはできるかもしれません。

このようにそれぞれを比較することで、「従業員の安全」を最重視し、そのほかの理由は必要におううじて代替する対応をができ、全員が納得することができそうです。

ステークホルダー全員の意見の一致が合意形成

全員の意見の一致が、合意形成です。

多数決や、権限が強い人の独断は、全員の意見が一致していないので、合意形成とはいえません。

合意形成のプロセスをしっかり行わないと、結局、あとからその決定に対しての反論がされたり、意思決定に従わなかったりしてしまうことが出てきます。

今回の例は、各ステークホルダーが理由を自分で持っていたケースですが、本人も気づいていない根底にある価値観があるときなどは、また難しくなります。

そして、それぞれの理由を比較していくことできれいに優劣がつきましたが、複数の理由があれば一長一短になり決まらないこともあるため、様々な過程があります。

そういった、他のケースについては、今後順次お伝えしていきたいと思います。

営業の商談成功=お客様との合意形成

この合意形成が重要になるのは、ステークホルダーが2人以上いるケースです。
営業がお客様にサービスを案内し、購入してもらうことも、「営業」と「お客様」という2人のステークホルダーの合意形成です。
「お客様」の中には、「社長と担当者がいて、担当者は購入したいというけど、社長はいらないと言っている」というような「営業」と「お客様(担当者)」「お客様(社長)」といった3人、4人、5人と、多くのステークホルダーの合意形成が必要なケースもあります。
しかし、営業と顧客の商談は、よほどの関係性がないと、何回も時間をとってもらえません。
・ステークホルダーの主張を整理する
・ステークホルダーの主張する理由を確認する
・意見の一致をどのように図るか検討する
商談成功=合意形成のために、この3つを1回の商談進めていくには、
商談の前に確認できることは整理しておき、商談で確認すべきことが何かを明らかにしておくことが大事になります。
ぜひ意識してみてください。