数々の営業組織および、営業体制を検討し、実行し、見てきました。

それらは戦略に従属するものとして、対象のサービスの購入頻度、価格、顧客の意思決定スピード(リードタイム)、対象顧客数、自社の営業数、などの複数の変数によって変わるものだと思います。

しかし、営業フローに落とし込むと、おおよそいくつかのパターンに整理されることが多いと感じましたので、そのパターンの紹介から始めてみます。

*そのパターンの詳細については、個別に別途書いて行こうかと思います。

営業スタイル×10パターン

新規顧客営業(見極め型)

興味を持つ顧客は多いが、取引になる顧客の割合が高くない場合 事業開始したばかりで営業人数が少ないのに多くの問い合わせがくる場合 などが、このケースにあてはまります。

興味を持ってくれている顧客が多いが全てに同じように対応しようとすると、リソース不足で対応漏れがあったり、逆にリソースを多くしても取引に至らない多くの情報収集だけだった顧客に営業時間を取られてしまうため、本当に購入しようとしている顧客かを営業が見極めて、見極めて、優先順位が高い顧客にできるだけリソースパワーを使うケースです。

新規顧客営業(顧客管理型)

対象となるマーケット・顧客がある程度限定している場合 すぐに興味を持ってもらえるような商品力が強くない場合 同業他社が多い業界の場合 などが、このケースにあてはまります。

顧客が限られている場合は、ある1社を取引できないから、他を探そうとしてもそんなに増えていきません。取引できない顧客も継続して取引に向けてアプローチを続けていくことになります。 同様に、商品力が強くない場合も、新規顧客といえども継続してフォロー・アプローチをし続けていくことも重要になってきます。 営業がいかに、顧客に興味を持ってもらうか。取引につなげるまで顧客を管理・育成していくケースです。

新規顧客営業(顧客管理型’=リサイクル型)

失注した案件を継続してアプローチしていくことを、’リサイクル’と呼びます。

1.新規顧客営業(見極め型)で、見極めた失注顧客をアプローチする時に注力するケースが当てはまります。

リサイクルは、顧客管理型とほぼ同様ではあるのですが、一つ違いは、顧客が興味を持っている理由や、取引に至らない失注理由が、営業が見極めた際にわかっているということです。 そのため、どういった失注理由の顧客を、どのタイミングで継続アプローチするか、次回接触するかなどを、継続アプローチを始める際に設計することができるものになります。 ポイントとして、どう顧客を育成していくかだけでなく、どのような失注理由の顧客をアプローチ優先度を高めていくかが重要になるケースです。

新規顧客営業(タイミングキャッチ型)

商品が低価格な場合 瞬間的に顧客が必要となることがある場合

顧客が商品を購入するにあたって検討が不要なほど価格が安い場合は、顧客がいまどうしても必要と思わなくても、あったらいいな、あったほうがいいかも、という程度でも購入をしてくれるケースがあります。 また、いつも欲しいわけではないのですが、例えば、常備している醤油が切れた時は醤油が必要になります。 そのような商材を扱う場合には、顧客を管理したり、見極めたりせずとも、あくまでもいつ発生するかわからないタイミング重視なので、ただひたすら数多くの顧客にタイミングを確認し続けるスタイルのケースです。

新規案件営業

取引をしている顧客に別の商品を営業する場合 取引をしている顧客の別部署に営業する場合

例えば、顧客の東京支社からは全てのコピー機の購入や今後のメンテナンスの取引をしていたときに、コピー機だけでなく社内のPC全台の購入や今後の入れ替えを任せてもらう別の商品の営業や、大阪支社や本社へ取り扱いを広げていく営業をするケースがあります。 自社が新商品を出したときなども、既存取引済み顧客に新案件営業としてご案内することもあると思います。 これらの場合は、既存の取引の関係性を有効に取引額をあげるものなので、既存取引の状況を悪くせず、新規案件の営業をどう進めるかがポイントのケースです。

既存顧客営業(顧客関係性重視型)

自社の取り扱い商品の変化が大きくない場合 同業他社との差別化が難しい場合

新商品提案や、現在の商品の満足度なども行うが、他の会社の商品に乗り換えるだけの明確の商品の差がすくなかったり、取り扱い商品がインフラ的なもので変化が少ない場合など、営業のコミュニケーションや、顧客担当者の要望をツーカーでわかっているから、サービスが良いということで選ばれやすくなることがあります。 顧客の担当者の好みや、顧客の中での人事異動など、顧客情報・担当者情報を把握し、顧客に手間を取らせない営業をすることで、既存取引を継続・拡大していくことがポイントになるケースです。

既存顧客営業(新商品提案型)

技術進化によって取引商品のバージョンアップが大きい場合 同業他社との競争が激しく、リニューアルが多い場合

例えばパソコンなどは、技術進化によって、スペックの進化が毎年大きく変化してきていましたが、バージョンアップが大きい場合は、今回の新商品に買い替えをしてもらうことを全ての顧客に今までの良さと、変化した点を案内していくことが必要です。 また、そういうケースはその商品変更タイミングを同業他社もリプレイス機会として狙っていますので、何が時間軸で過去と比べてよいか、他のものと比べて良いか、という点を営業していくことが重要なケースです。

既存顧客営業(カスタマーサクセス型)

サブスクリプションモデル=利用継続してもらう営業活動の場合

Saasプロダクトの場合、サービスは常に進化し続けるため、入れ替えや買い替えということをなくし、月額利用で継続してもらうビジネスモデルが多い。 継続利用は、原則的にはサービスの使いやすさや、必要性から継続して使い続けるものだが、サービスの進化や顧客のサービス理解度などに応じて活用してもらうための支援を顧客担当=カスタマーサクセスがすることで、サービスの価値を感じてもらい、利用継続につなげていく。 カスタマーサクセスは、基本的には顧客がサービスを活用するために支援することが主だが、サービスの活用がうまくできない時に、解約発生した際にも継続利用してもらうための営業活動もするケースが多い。

代理店営業(代理店開拓型)

新たな販売代理店を開拓する場合

自社だけでなく、代理店を開拓する場合は、双方にとってのメリットなど条件面や目的の交渉がポイントとなるケースが多く、リードタイムは長くなる。 目的は代理店獲得だが、上記1.2.にある 新規顧客開拓 型と同じ管理をしていくことになることが多い。 自社商品が強く、代理店になりたいということが多い場合は1.の見極めになっていくし、自社商品の代理店希望が少ない場合は、依頼をしていくため2.の顧客管理型になっていく。

代理店営業(代理店マネジメント型)

代理店の業績管理のためのSV/渉外活動をする場合 代理店の先のエンドユーザーの業績管理をする代理店マネジメントする場合

営業マネジャーがメンバーの業績管理をするように、代理店の業績や代理店の先のエンドユーザーへの営業状況までマネジメントするケースがこれに該当する。 どのように管理していくかは、代理店単位か、代理店の営業単位か、代理店の先のエンド単位か、によって異なる。 1.から8.の営業スタイルに代理店という階層が増えるので、少し他に比べると管理が複雑になるケースが多い。